院長が補聴器診療に興味を持ったきっかけについて その1
[2025.03.25]
以前の私は、聴覚を専門にしていたこともあり、一般的な耳鼻咽喉科医以上に補聴器の概要は理解していましたが、その機種の選定や調整については興味を持っていませんでした。耳鼻咽喉科クリニックや総合病院の耳鼻咽喉科外来の多くに補聴器外来がありますが、補聴器販売店の出向サービスにとどまるものがほとんどです。補聴器の選定や調整は補聴器販売店のスタッフさんが行うため、受診される患者さんに補聴器が必要かどうか判断できれば私にとっては十分で、手術が楽しかった当時の私の興味の大半は、如何にして手術で患者さんの聴力を回復させるかということに向けられていました。
学会でも手術についての講演を中心に聞いていましたが、学会では手術以外の講演を聞く機会もたくさんあります。ある学会で、済生会宇都宮病院の新田清一先生の補聴器についての講演を聞く機会がありました。大変興味深く拝聴し、補聴器外来の患者さんに補聴器について説明する際の参考にさせていただきましたが、その時は勤務する病院の補聴器外来を大きく改善しようとまでは思いませんでした。
学会では、公式非公式に懇親会も行われます。新田先生の講演を聞いて2-3年後のとある懇親会で、偶然新田先生のとなりに座ることがあり、補聴器についていろいろな話を聞くことができました。その偶然が、私が補聴器診療について興味を持つきっかけになりました。タイミングも良かったと思います。手術に興味の大半を向けていたかいもあって、その時の私は手術については一定のレベルに達していました。そして同時に、手術の限界も感じていました。手術で改善できない聞こえをどうするかということに興味が移ってきた時期に、この偶然に恵まれたのです。そして、この懇親会で新田先生にお願いをして、済生会宇都宮病院の補聴器診療を見学させていただけることになりました。
長くなるため、その後については次のコラムで書こうと思います。
学会でも手術についての講演を中心に聞いていましたが、学会では手術以外の講演を聞く機会もたくさんあります。ある学会で、済生会宇都宮病院の新田清一先生の補聴器についての講演を聞く機会がありました。大変興味深く拝聴し、補聴器外来の患者さんに補聴器について説明する際の参考にさせていただきましたが、その時は勤務する病院の補聴器外来を大きく改善しようとまでは思いませんでした。
学会では、公式非公式に懇親会も行われます。新田先生の講演を聞いて2-3年後のとある懇親会で、偶然新田先生のとなりに座ることがあり、補聴器についていろいろな話を聞くことができました。その偶然が、私が補聴器診療について興味を持つきっかけになりました。タイミングも良かったと思います。手術に興味の大半を向けていたかいもあって、その時の私は手術については一定のレベルに達していました。そして同時に、手術の限界も感じていました。手術で改善できない聞こえをどうするかということに興味が移ってきた時期に、この偶然に恵まれたのです。そして、この懇親会で新田先生にお願いをして、済生会宇都宮病院の補聴器診療を見学させていただけることになりました。
長くなるため、その後については次のコラムで書こうと思います。