新型コロナの診断と治療、そして外出を控える期間について
[2024.08.17]
2024年7月上旬により型コロナ感染者が増加しました。今回はKP.3株という株が流行しているようです。
新型コロナの診断は、確定診断には新型コロナウイルスの検出が必要ですが、検査には、新型コロナウイルスのタンパクを検出する抗原検査と、RNA(ウイルスの遺伝子)を検出するPCR法があります。どちらも鼻からのぬぐい液か唾液から検査します。抗原検査のほうがPCRよりも短時間で結果がでるメリットがありますが、PCRのほうが検出力は高くなります。また、PCRは検査機器で検査するので同時に検査できる人数が限られますが、抗原検査は検査キットで検査するので同時に何人でも検査ができます。当院では、基本的に鼻内からのぬぐい液で抗原検査をしています。PCR検査は、当院では外注検査となり結果が翌日以降にしかわからないのでお勧めはしていません。
新型コロナの治療は、以前は軽症の場合は解熱鎮痛薬などで対症療法するしかありませんでした。現在では軽症の患者さんにも投与できる新型コロナの治療薬が存在し、重症化リスクのある方にはパキロビッドとラゲブリオが処方可能で、重症化リスクのない患者さんにもゾコーバが処方できます。ちなみに、この場合の軽症とは血液中の酸素飽和度が96%以上で、呼吸困難がない状態を指します。高熱があってものどがとても痛くても体がだるくても軽症になりえます。しかし、いずれも高額な薬剤で、パキロビッドが99000円、ラゲブリオが94000円、ゾコーバが52000円の薬価となっていますので、自己負担額もそれなりの額になります。現在の新型コロナは多くが自然経過することと、薬剤の自己負担が高いため、当院では新型コロナの治療薬はご案内しても希望されない患者さんのほうが多くなっています。
新型コロナに感染した場合、周りの人を感染させてしまう心配があります。厚生労働省は、法律に基づく外出自粛は求められませんとしつつも、発症日を0日目として5日間は外出を控え、かつ、熱が下がり、痰や喉の痛みなどの症状が軽快した場合でも、24時間程度は外出を控え様子を見ることを推奨しています。また、周りの方への配慮として、10日間が経過するまでは、ウイルス排出の可能性があることから、不織布マスクを着用したり、高齢者等ハイリスク者と接触は控える等、周りの方へうつさないよう配慮を求めています。なお、学校への出席停止期間は、「発症した後5日を経過し、かつ、症状が軽快した後1日を経過するまで」となっています。
現在は一時期よりは新型コロナの感染者が減っているようですが、昨年もお盆明けに感染者が再度増えたので、今年もこのまま沈静化するかはまだわかりません。世の中的には新型コロナもただの風邪のような雰囲気になっていますが、感染するときつい思いをしますし、重症化するリスクも無くなったわけではありません。いまだに感染力は強く、周囲の人を感染させる可能性も高いので、まだまだ注意が必要です。
新型コロナの診断は、確定診断には新型コロナウイルスの検出が必要ですが、検査には、新型コロナウイルスのタンパクを検出する抗原検査と、RNA(ウイルスの遺伝子)を検出するPCR法があります。どちらも鼻からのぬぐい液か唾液から検査します。抗原検査のほうがPCRよりも短時間で結果がでるメリットがありますが、PCRのほうが検出力は高くなります。また、PCRは検査機器で検査するので同時に検査できる人数が限られますが、抗原検査は検査キットで検査するので同時に何人でも検査ができます。当院では、基本的に鼻内からのぬぐい液で抗原検査をしています。PCR検査は、当院では外注検査となり結果が翌日以降にしかわからないのでお勧めはしていません。
新型コロナの治療は、以前は軽症の場合は解熱鎮痛薬などで対症療法するしかありませんでした。現在では軽症の患者さんにも投与できる新型コロナの治療薬が存在し、重症化リスクのある方にはパキロビッドとラゲブリオが処方可能で、重症化リスクのない患者さんにもゾコーバが処方できます。ちなみに、この場合の軽症とは血液中の酸素飽和度が96%以上で、呼吸困難がない状態を指します。高熱があってものどがとても痛くても体がだるくても軽症になりえます。しかし、いずれも高額な薬剤で、パキロビッドが99000円、ラゲブリオが94000円、ゾコーバが52000円の薬価となっていますので、自己負担額もそれなりの額になります。現在の新型コロナは多くが自然経過することと、薬剤の自己負担が高いため、当院では新型コロナの治療薬はご案内しても希望されない患者さんのほうが多くなっています。
新型コロナに感染した場合、周りの人を感染させてしまう心配があります。厚生労働省は、法律に基づく外出自粛は求められませんとしつつも、発症日を0日目として5日間は外出を控え、かつ、熱が下がり、痰や喉の痛みなどの症状が軽快した場合でも、24時間程度は外出を控え様子を見ることを推奨しています。また、周りの方への配慮として、10日間が経過するまでは、ウイルス排出の可能性があることから、不織布マスクを着用したり、高齢者等ハイリスク者と接触は控える等、周りの方へうつさないよう配慮を求めています。なお、学校への出席停止期間は、「発症した後5日を経過し、かつ、症状が軽快した後1日を経過するまで」となっています。
現在は一時期よりは新型コロナの感染者が減っているようですが、昨年もお盆明けに感染者が再度増えたので、今年もこのまま沈静化するかはまだわかりません。世の中的には新型コロナもただの風邪のような雰囲気になっていますが、感染するときつい思いをしますし、重症化するリスクも無くなったわけではありません。いまだに感染力は強く、周囲の人を感染させる可能性も高いので、まだまだ注意が必要です。